精進料理コラムとレシピ「〆豆腐(しめどうふ)」

泉竹さんの精進料理コラム:
精進料理から生まれた最高の食材「豆腐」

〆豆腐(しめどうふ)精進料理が元となり出来た食材や料理また料理技法は数々ありますが、その中でも「豆腐」は現代でも輝 きを失わない最高の食材の一品と思います。名前の由来も諸説ありますが、中国では「腐」の文字には液状のものが固体状に寄り集まるとの意味があります。食 材としての豆腐そのものの完成度はもとより、どの様な加工を加えた料理にしても豆腐の魅力を消さない。すでに江戸時代にはレシピ本の元祖とも言える「豆腐 百珍」は発刊されていました。

味は淡白で主張し過ぎず、しかし自身の魅力を見せる。また色々な食材と合わせると、その食材の美味しさを引き出して尚且つ豆腐の美味しさも残す。日本料理の素晴らしさ、精進料理の心を表す代表食材の一つと思えます。

私が20代に子供を授かり父親にさせて頂いた時の悩みの一つに、幼いわが子の野菜嫌いがありました。悩みを知った私の料理の師匠である京都・泉仙の山本鶴之助氏は私に「〆 豆腐(しめどうふ)」の作り方を教えてくださいました。わが子は「〆豆腐」を喜び食べて成長しました。25年以上の歳月が過ぎた今でも時折、「〆豆腐」を 作る事をせがまれ家族の絆を確認できます。

師匠である京都・泉仙の山本鶴之助氏は何時も、精進料理は愛情・こころだ言っています。その精進料理の愛情・こころから出来た「豆腐」だからこそ過去もまたこれからも輝く食材であり、感謝の食材です。

今回は師匠に教えて頂いた、「〆豆腐」を作ります。

精進料理レシピ:〆豆腐(しめどうふ)

材料(4人前)

  • 〆豆腐(しめどうふ)絹豆腐(2丁)
  • 生しいたけ(4個)
  • 人参(30g)
  • さやえんどう(30g)
  • 精進だし汁(400cc)
  • 砂糖(150g)
  • 醤油(大さじ1)
  • 塩(小さじ1)

つくりかた

  1. 生しいたけ、人参、さやえんどうをそれぞれみじん切りにします。
  2. 鍋に精進だし汁と砂糖・塩を入れ火にかけます。その中にみじん切りにした生しいたけ、人参、さやえんどうを入れます。
  3. 〆豆腐(しめどうふ)鍋が沸いてきたら中火にして絹豆腐を崩し入れます。再度沸くのを待ちながら鍋の中で豆腐をスプーン等で崩していきます。
  4. 良く沸騰したところで醤油を入れて火を止めます。さらし等の布を使い鍋の豆腐をしっかりと包み込み(茶巾絞りの様に)重しをして1時間待ちます。
  5. 水分が抜け形が整えば出来上がり、切り分けてお召上がりください。