今年も本当に残りわずかとなりました。
忙しい年の瀬ですが、疲れがたまると体調も
崩しやすくなりますね。
平常心が必要ですね!!
生物学の世界では、生き物の体が一定の状態を
保とうとする働きを「ホメオスタシス(恒常性維持)」と
いいます。
呼吸や脈拍など「平常を保つ」ということは、生きる
ために最も大切なことなのです。
焦らず、急がず、年末年始もホメオスタシスでいきましょう。
さて、お寺の年越しといえば除夜の鐘ですが、全国に
膨大な数があるお寺の鐘(梵鐘)のうち、最も素晴らしいと
されるものはどこにあると思いますか?
正解を言ってしまえば、日本人的な奥ゆかしさなのか、
これがナンバーワンというものは決められていません。
そのかわりに、梵鐘には「日本三大梵鐘」と「日本三名鐘」
という2つの称号があります。
三大梵鐘は字のごとく、全国でも特別に大きな梵鐘三つを
選んだもの。
ひとつは歴史の教科書でも有名な「方広寺の鐘」。
徳川家康が豊臣家を滅ぼすきっかけに利用したという、
今年の大河ドラマ『真田丸』にも登場した因縁の鐘です。
もうひとつ京都にあるのが、方広寺にもほど近い東山
山麓の「知恩院の鐘」。
そして残りのひとつは京都から南に下って、奈良は
「東大寺の鐘」。
これに対して「日本三名鐘」は、大きさではなく形の優雅
さや音色の美しさなどによって褒め称えられる梵鐘で、
平安初期、当代一流の文人たちによって生み出された
銘文が素晴らしい「銘の神護寺」、
鳳凰などの繊細なレリーフが施され、外観が最も美しい
といわれる「姿の平等院」、
そして鐘の音色が最上だとして多くの和歌にも
詠み込まれた「音の三井寺」
この3つの梵鐘をあわせて「三名鐘」と呼んでいます。
6つとも全て関西地方にあるのは、関東の人間としては
寂しいところですが・・・。
もちろん、東京や各地方にも立派な鐘はたくさんあります。
年越しに撞かせてくれるお寺もたくさんありますから、
ぜひ一年の厄払い、厄除けに、鐘つきに参加して
みてください。