7月18日は海の日ですね。
なんとなく最近できた祝日というイメージが
ありますが、なんと今年で20年目。
もうそんなに経ちますか…
ハッピーマンデーで7月の第三月曜日ということに
なりましたが、それ以前の海の日は7月20日に
決められていました。
明治9年、東北に巡行された明治天皇が無事横浜港に
戻られたのが7月20日だったということで、昭和16年に
「海の記念日」とされたのがはじまりです。
実はなかなか歴史の深い祝日だったんですね。
深いといえば海自体がとても深いものですが、
仏教では海の深さ、広さがさまざまな比喩に
使われています。
たとえば阿弥陀さまやお釈迦さまなど、如来の指の
間には「縵網相(まんもうそう)」と、いわれる水かきが
ついています。
これは如来が、俗世という大海を渡りきって、悟りの
境地にたどり着いたことを表すものです。
ですから、如来になっていない菩薩にはまだ縵網相は
ありません。仏像をみわけるときのワンポイントにもなりますよ。
悟りを開いた仏様の智慧は海のように深いということで
「智慧海」という言葉もあります。
また、古代のインドでは王が即位するとき、全世界を
象徴する四方の海の水を頭にふりかけるという儀式が
あったのですが、仏教にはこれがルーツになった
「灌頂」という儀式があって、現在まで伝えられています。
弘法大師さまの「空海」をはじめとして、日本では
「◯海」と名前に海のつく僧侶もたくさん誕生しました。
海と仏教、かかわりはずいぶん深いようです。
ちなみにお寺に「◯◯山」という山号がつくのは、
初期の仏教徒が林や山にこもって集団生活をして
いたことに由来します。
そういえば今年から新しい祝日「山の日」もできま
したね。
海、山ときて次は何の日ができるのでしょう?