以前もブログで触れましたが、今年はお大師様が
四国八十八ヶ所霊場を開いて1200年という記念
すべき年。
そんなご縁もあり、先日中国の仏教僧団体が四国を訪れて、
歩き遍路を行ったそうです。
中国は共産党の文化大革命によって、宗教の存在そのものが
「悪」だとして否定されてしまったので、仏教もこの時期に
弾圧を受けてかなりの被害を被ったといいます。
道教などの信仰がさかんなこともあって、現在の中国社会
でも仏教はかつてほどの影響力をもってはいません。
そこで、四国八十八ヶ所を巡り開基1000年以上という
古寺を訪ねることで「かつて中国にもあった仏教の本来の
姿を求める」というのが、このお遍路旅の趣旨だったのだそう。
巡礼した中国僧侶のなかには、古寺に入り「中国の唐の
時代に戻ったようだ」と感想を話している方もいました。
日本には、奈良、平安の昔から続く1000年クラスの
古刹が数多くあるので慣れてしまっているのかもしれま
せんが、これってすごいことなんですよね…。
スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラや、イスラム教の
メッカ巡礼など、21世紀にも生き続けている「巡礼の旅」は
どれも大切な人類の文化遺産です。
日本でも紀伊山地、熊野古道が世界遺産に指定されて
いますが、四国のお遍路もそれに負けない人類の大切な
宝物ですね!
自分の足で一歩一歩、その大切さを確かめに行きたく
なってしまいますね。お遍路…いいなぁ…。