出雲大社では、5年をかけた本殿大修理を終え祭神を
戻す「本殿遷座祭」が挙行されましたね。
出雲大社の主祭神「大国主命」は、国造り、農業、
商売繁昌、縁結びなどの神として信仰を集めていますが、
仏教とも深い関わりのある神です。
仏教では、「大黒天」という天部に属する神がいます。
もとはヒンドゥー教の戦闘神でしたが、後に仏教の守護神と
なりました。
現在、よく知られているのは、七福神のメンバーとしての
大黒天(大黒様)です。
大きな袋を背負い、右手に打ち出の小槌を持って、温和な
表情で米俵に乗っています。
この大黒天は、「だいこく」という読みが同じのため、
大国主命と仏教の守護神が同一視されて生まれたといわれて
います。
いわゆる神仏習合です。
「神さまと仏さま」違う宗教が見事に共存しているところに
日本人の「おおらかな」、世界に誇って良い宗教観があるのだと
思います。