江戸の町はお寺がいっぱい



徳川時代の江戸の地図や絵図の展示を通じて、当時の
人々の暮らしや文化を探ろうという企画展「江戸の風景―
町絵図を中心に」が、九段の千秋文庫で開かれています。

会場に足を踏み入れると、地図や絵図など75点がずらりと
並んでいます。

今のように「北が上」という地図上の方角のルールは確立して
いなかったようで、なぜか西が上になっている地図も多いです。

現在の地図と見比べる時に、位置関係をつかむのがちょっと
難しいかもしれません。

展示されている地図には、あちこちに赤く塗られた場所が
あります。
お寺や神社の境内を示す、当時のお約束でした。

それにしても、寺院の数も境内の広さも、現代とは比べものに
ならないほど大きいです。

江戸時代の寺社境内の面積は、武家屋敷のそれと同じくらい
だったという資料を読んだことがありますが、本当にそうなのですね・・・。

寺町もあちこちに広がっていました。

大きなお寺が近くにあった現在の上野駅やかっぱ橋道具街付近は
もちろん、現在はオフィス街になっている茅場町や日本を代表する
歓楽街の歌舞伎町のあたりにも、寺町になっているエリアがあります。

現在の姿からは、ちょっと想像がつきません。

『江戸名所図会』に登場するお寺の挿絵も展示されていて、お参りの
人でにぎわっている様子が描かれています。

思わず笑ってしまった展示もありました。

「日本橋から浅草寺まで、橋を渡らずにお参りする」ルートの紹介です。

江戸城の西側を大きく迂回するコースなのですが、「椎名村へ出て、
是より雑司が谷へ」と書かれた部分があります。

和尚の寺の近くを通ったのでしょうか・・・。

江戸時代に記されたことは間違いないらしいのですが、「誰が、
何のために書いたのか」は調べても分からないとか。

距離は17里12丁とありますから、メートル法に直すと約70キロ。
大昔もマニアックな人がいたのでしょうね・・・・。

展示は8月10日までで、日曜日と祝日はお休みです。

千秋文庫 http://www.senshu-bunko.or.jp/

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