江戸の「お寺サポーター」



本屋さんでたまたま見つけた『大江戸お寺繁昌記』が面白そう
だったので読んでみました。

江戸時代には、御府内の面積の15%がお寺や神社の境内だったという
のにも驚きますが、当時のお寺は現在ではあまり考えられない、
さまざまな活動をしていたようです。

娯楽の関係には、とりわけ熱心だったようで、映画館や演芸場が
建ち並ぶ浅草六区のような光景が、あちこちのお寺で繰り広げられて
いたんですね~~。

とりわけ和尚が興味深かったのは、「講の人々が支える寺院」という
部分です。

「講」というのは、お寺や霊場を信仰し、お金や物、労力の寄進などを
通じて寺院の運営を支えた集団を指します。

檀家と違って墓地や葬儀、法事をお寺にお願いするという関係はなく、
ご利益などのさまざまな縁で結ばれた、「ファンクラブ」や「サポーター」の
ようなものと言えば分かりやすいでしょうか・・・。

お寺の側も自分たちの理解者を増やすため、江戸での講の結成や拡大に
力を注いでいました。

江戸の人口が50万人ほどだったころ、千葉の成田山の講のメンバーは、
御府内だけで1万人以上もいたそうです。当時のイケメン歌舞伎俳優や
大商人の名前もあったとか。一人が複数のお寺の講を掛け持ちする例も
多かったといいます。

寺離れなんてことを、おもしろそうに揶揄される方もいますが、
現在の若いお坊さんたちは、仏教や寺院のサポーターを増やすために、
さまざまな取り組みをしている方がたくさんいます

そんなわけで、和尚も来週中には、来年の行事予定をHPにアップします。
興味のある方は。HPのお問い合わせで、ご照会くださいね

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江戸の「お寺サポーター」 への5件のフィードバック

  1. フードアナリスト食人 のコメント:

    来年のイベント
    来年のイベント楽しみです。素晴らしい企画に合掌。

  2. カヤ のコメント:

    はじめまして
    母が亡くなり、お仏飯をしたほうがいい、
    といわれ、このページにたどり着きました。

    うちも真言宗です。

    葬儀は、高野山東京別院で行いました。

    お仏飯に、お箸はいるんでしょうか?

  3. 和尚 のコメント:

    フードアナリスト食人さま
    後ほどスケジュールお送りしますね!!

  4. 和尚 のコメント:

    カヤさま
    お母様のご逝去、本当に残念です。
    きっとお守り下さると思います。

    お仏飯は、仏飯器といわれる器にご飯を入れて
    毎日供えます。

    お花やローソクなどを供えるのは、六種供養と
    いって、私たちがつとめる六つの行いを象徴して
    いるからです。

    ですから、お仏飯は、六種の中の「禅定」
    (ぜんじょう)にあたり、静かな心を持ち、
    雑念に惑わされない事をあらわしています。

    御母堂さまに、お供えする供養の気持ちは、
    もちろんですが、上記のような意味合いが強い
    ので、この場合はお箸は必要ありません。

    しかし命日やお彼岸、お盆などの時には、「霊供膳」(りょうぐぜん)という仏さまのお膳があります。
    http://www.butsudanya.co.jp/shop_mairi_butsu.html

    「お飯」「お汁」「煮物」「あえ物」「香物」などを作ってお供えする特別お膳です。この場合には、完全なお供えなので、お箸を付けます。

    最近では洋食中心の方もいて、その時にはフォークとナイフになるのか・・・?

    という議論に展開していきますが、生きている時と
    同じようにして差し上げることが、何よりのご供養
    になるのではないでしょうか?

  5. カヤ のコメント:

    ありがとうございます
    和尚様
    ありがとうございます。
    よくわかりました。

    初めてのことばかりで、ましてや、いままで
    そういった、冠婚葬祭の作法を聞いていた母が
    亡くなり、困っていました。

    今後とも、ご指導のほど、よろしくお願いします。

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