里の秋



こんな家屋が、実際の生活に使われている家は、もう数える
ほどになってしまっているのではないでしょうか。

囲炉裏端のある古い農家・・・。

その多くは、国や都道府県の重要文化財に指定され博物館など
「現役引退」の風情で静かに建っていたりします。

こうした民家は、かなり昔というわけでなく、つい最近まで
人々の暮らしの場でした。

子供のころ、夏休みや冬休みに遊びにいった田舎のお祖父ちゃん、
お祖母ちゃんの家は、こんなふうだったと、思い出す人も
多いのではないでしょうか。

土間があって、土間と床間の境に黒光りした大黒柱が堂々と
立っていて、床間に上がれば囲炉裏や、掘り炬燵があって・・・。

田舎風の素朴な住まいですが、良寛さんが、仏行にはげみ
暮らした「わが宿は 竹の柱に 薦すだれ しひて食しませ
 一杯の酒」の五合庵や、一茶の「これがまあ 終の栖か 雪五尺」の
旧宅より快適です。

 静かな静かな 里の秋・・・
 お背戸に木の実の 落ちる夜は・・・
 栗の実 煮てます いろりばた・・・
                  (童謡「里の秋」)

気温もグッとさがって、ちょっと、ものわびしさのただよう
「里の秋」の風情・・・。暖房の恋しくなる季節になりましたね

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