仏教では「苦しみ」を四苦八苦(しくはっく)に
分類しています。
私たちの基本的な苦しみを「生」・「老」・「病」・「死」の
四苦だと言います。
たしかに生きていくには、さまざまな苦しみがありますし、
老いていく苦しみ、病気にかかれば悩み、死への恐怖。
さらに、この四苦に加えて・・・
愛別離苦(あいべつりく)
愛する人と別れる苦しみ・・・
怨憎会苦(おんぞうえく)
憎んでいる人に出会う苦しみ・・・
求不得苦(ぐふとくく)
欲しいものが得られない苦しみ・・・
五蘊盛苦(ごうんじょうく)
心身の機能が、活発なため起こる苦しみ・・・
この四つを加えて八苦と言います。
四苦(4×9)で36、八苦(8×9)で72・・・
あわせて108となって、人間の煩悩の数??
上手くできていますね。
語呂合わせは別にして、自分だけではなく、どんな人も、
そんな苦しみを抱えて生きているのです。
他人がみて、「そんなことくらいで・・・」と思っても
本人にとっては、真剣で大きな悩みでもあり苦しみです。
いつもお寺にお参りに来る女性は、体が少し不自由です。
それだけでも「苦」を抱えて生きているのでしょう。
でも、彼女は、いつも笑顔がステキで、とても「心」が
キレイな方です。
そんな「仏の心」が「苦」を取り除いてくれているんだろうと
いつも彼女をみて思い、励まされます。