東京の民間火葬場では、収骨の時に「骨」の
説明をしてくれます。
「これが下あごの骨、ここは耳ですね。こちらが
喉仏(のどぼとけ)です」
「仏様が合掌しているお姿に似ているでしょ!私たちが
知っている「のどぼとけ」ではなくて、首の上から2番目の
骨、第二頸椎(けいつい)であります」
必ず自分の首の辺りを軽く指さしながら、お骨を360度
回転させて説明し、第一頸椎がリングになっているので、
「こちらが袈裟となっております」と、たすきにかけちゃったり
します。
「首の骨は、もろいので必ずしも皆さんに残るとも限らない
んですよ」と、集まった皆さんも「ハァ~」と熱心に聞いて
います。
さも、それが残っているから成仏しているような言い方です。
和尚的には、ご家族だけならともかく大勢の皆さまを集めて
説明する光景は、あまり好きではありません。
中には爆走する方もいて、骨の量が多いとか少ないとか、
骨がもろいので生前カルシウムをとりなさいとか・・・。
そこまでくると集まった皆さんから質問が出ます。
「この骨に色がついているのは何故ですか・・・?」
たしかに遺骨の中には、黒とか緑、ピンクの色がついている
ことがあります。
すると火葬場の方は、「ご一緒にお入れになったものの色が
ついたんですね」
最近は、ピンクなどの洋花でお別れすることも多いので、その
影響かもしれません。でも全部の方に赤い色がつくわけでは
ありません。病気だとか薬だとか、根拠のない理由もたくさん
あります。
「わからない」というのが本当の理由で、多くの場合には、
棺の留め金や副葬品の中に入れた金属が、高音で加熱された
ために、いろいろな化学変化が、それぞれの状況によって
起こったものだと思います。
◆■▲●こんな感じの黒い固まりもありますが、これは
棺に入れた「枕飯」が炭化したもの・・・。
お淋しい時に、回りの方々の根拠のない意見を聞いて
惑わされ悩む必要は、全くありません。
気にしないことが一番です。
なるほど
その通りですよネ。
葬儀のありかたも含めて考えさせられます。
いつも有難うございます。
takaboarさま
地域が違うと葬儀のやり方も全然
違うもので・・・。
違う所へ行くとビックリすることも
ありますが、その方たちにとっては
当たり前のことなんですね。