像高60センチほど、手に智拳印を結び
結跏趺坐する金剛界大日如来像である。
しかも鎌倉前期の大仏師である運慶の作品に
限りなく近いという。
この大日如来像は、その昔には、同じ運慶作の
栃木県光得寺にある大日如来と並んで鎮座して
いた可能性が強い・・・。
しかし国家神道を目的とした神仏分離令という
国策によって、廃仏毀釈が行われ仏像が盗まれ、
壊されてしまったのだ。
そのために1体の大日如来は行方がわからなく
なってしまったが今年になって忽然とあらわれた。
しかもアメリカで14億円のオークションによって
売買されたことで有名になってしまった。
現在は調査のために、東京・上野の国立博物館で
展示されている。
おりしも光得寺の大日如来と仲良く鎮座している
お姿を見ると、何だか妙な感じでもあり感無量でもある。
2体とも引き締まったチャーミングな仏さまだ。
9月21日まで。ぜひ国立博物館まで足を運んでみて!
http://www.tnm.go.jp/jp/misc/press/docs/20080710_2tainodainichinyorai_release.pdf