寿之介さんは女性ですよ



花柳寿之介さんの日本舞踏を見てきました。
寿之介さんは、和尚の寺の檀家さんで、花柳流という
日本舞踊の最大とされる流派の師範さんです。

関東では日本舞踊は、舞台上で披露される「踊り」です。
でも、関西に行くとお座敷などの小さな空間で「舞い」と
呼ばれる大きな違いがあります。なにかやさしい感じです。

日本舞踊の動きは、日常の動作の模倣で成り立っています。
何かの「真似する」ことによって、その振る舞う動きの
「線」を美しく魅力的にしていくと踊りになってしまいます。

たとえば正面にいる人にお酒をつぐとどうしますか?

右手にビール瓶を持ってハイどうぞ~~~。

これはいけません・・・。右手にビールを持って
その右肩を内側に入れて、左手を添えてビールをひっくり
返し気味に、左側からつぐくらいにすると、女性の美しい
「線」が現れます。

間のリズムも大切で、どこかで目を合わせて動作に
「間」をためると、より美しくなります。

「なりすます」ことの繰り返しで、踊りに深みができて
くるのでしょう。

私たちも「仏さま」のように「なりすまして」いると
自然と「仏のこころ」に近づいて行くのかもしれませんね。

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寿之介さんは女性ですよ への5件のフィードバック

  1. 玉虫 のコメント:

    なりすます…
    和尚さま、本日のお話は(も)とてもありがたく、胸に沁みました。払っても払ってもこみ上げてくる『後ろ向きな考え』に我ながらうんざりしながらも、どうしたら良いのか途方にくれていましたから…。悩みながらではありますが、たどり着きたい境地が見えたように思います。

  2. 蘭子 のコメント:

    演技でも・・・
    私はつい眉間に皺を寄せて、不機嫌な顔になってしまいます。
    とある弁天さまの像を拝みに行ったとき、
    ああこんな穏やかなお顔になりたい、と思ったものでした。
    和尚さまのおっしゃるように、なりすまして・・・
    気持ちに余裕がないときでも、にっこり微笑んでいたらいつか・・・。  

  3. 蘭子 のコメント:

    演技でも・・・
    私はつい眉間に皺を寄せて、不機嫌な顔になってしまいます。
    とある弁天さまの像を拝みに行ったとき、
    ああこんな穏やかなお顔になりたい、と思ったものでした。
    和尚さまのおっしゃるように、なりすまして・・・
    気持ちに余裕がないときでも、にっこり微笑んでいたらいつか・・・。  

  4. 和尚 のコメント:

    玉虫さま
    無駄とも思える一つ一つのプロセスが
    大切なのだと思いますよ

  5. 和尚 のコメント:

    蘭子さま
    演技ばかりだと本来の自分との
    ギャップに悩まされますよ

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