追われるように次から次に用事ができて、毎日が過ぎて
いきます。気がつけば6月ですね。
境内の蓮の花も、夏に向けて若葉が成長し始めました。
宝亀5年の水無月の
紫雲たなびく朝ぼらけ
常夜の闇を破りつつ
産屋に清き声ありき
いまから、1200年余年前の青葉が薫る6月に、
弘法大師さまは、お生まれになりました。
北には穏やかな瀬戸内界に浮かぶ島々が光り、
讃岐平野の中心には、くっきりと讃岐富士がそびえ
立ちます。
その香川県讃岐の地は、厳しい自然環境にありながらも、
雄大にして、すべてを包容する風光を感じさせます。
そんな環境が、後の弘法大師の人格形成と真言の教えに
何らかの影響を与えたのかもしれません。
この讃岐・善通寺の裏山に我拝師山という山がそびえ
立っています。
のちに捨身ケ嶽と呼ばれるこの山は、7歳に成長された
弘法大師さまが、我が身を捨ててまでも世を救うために
その誓願を立てられた場所だとか・・・。
何気ない山ですが、和尚にとっては、とてもシンボリックな
山でもあります。ぜひ今度登ってみたいと思っています。
母の思い出
私の母は四国の善通寺生まれです。子どものころ母につれられてお参りしたことがあります。
お大師さんが、人を救おうと身を投げ、仏様に助けられたと母から聞きいたことを今思い出しました。
何だかなつかしい感じです。
サチエさま
そのときの情景が目に浮かびます。
その当時は、むずかしい話でわからないことも
あったと思いますが、良き思い出ですね。