お花見には最高の日ですね。
ねかはくは 花のしたにて 春しなん
そのきさらきの もちつきのころ
平安時代末期の有名な歌人、西行(さいぎょう)の
詠んだ有名な桜の歌です。
「願わくは花の下で死にたい。如月の望月のころ」の
意味を解釈すれば、如月(きさらぎ)とは2月のこと。
望月(ぼうげつ)とは、陰暦の満月のことです。
僧侶でもあった西行は、お釈迦さまが亡くなった
2月15日に死を迎えたいと思っていました。
そして、その通りに陰暦の2月16日に亡くなって
います。享年73歳。
陰暦の2月は、現在で言う4月頃なので、春の花が咲く
季節です。
ソメイヨシノはないけれど山桜は満開だったかも・・・。
御室桜も平安時代の昔にさかのぼるといいます・・・。
満開の桜の花の下で、お釈迦さま入滅の日に、まろやかな
月の光に照らされながら死を迎えた西行・・・。
今日も桜の花吹雪の如く、この世から去った方が、たくさん
いるでしょう。
桜の美しさの向こうに何があるのだろうか・・・。
桜をみながら、そんな無常に浸っていた和尚です