パネルシアター(終わり)



今回のパネルシアターで最後に演じたのは、「一本の鉛筆」
というパネルです。

この「一本の鉛筆」とは、美空ひばりさんの歌です。
彼女の1500曲余の持ち歌の中で、反戦の思いをこめた
この歌は第1回と、亡くなる前年の第15回の広島平和
音楽祭で歌っています。

あなたに 聞いてもらいたい
あなたに 読んでもらいたい
あなたに 歌ってもらいたい
あなたに 信じてもらいたい

一本の鉛筆があれば
私は あなたへの愛を書く
一本の鉛筆があれば
戦争はいやだと 私は書く

あなたに 愛をおくりたい
あなたに 夢をおくりたい
あなたに 春をおくりたい
あなたに 世界をおくりたい

一枚のザラ紙があれば
私は子どもが欲しいと書く
一枚のザラ紙があれば
あなたを返してと 私は書く

一本の鉛筆があれば
八月六日の朝と書く
一本の鉛筆があれば
人間のいのちと 私は書く

自らの自伝の中にも、「その夜の光景は、今でもありありと
思い出す」と書いてあるように、お父さんを兵隊にとられ、
横浜大空襲を体験した美空ひばりさん・・・。

音楽祭では、エアコンのない控え室でスタッフが気をつかい
「暑いからエアコンの部屋へ・・・」と薦めると、
「その日は、もっと暑かったんでしょ・・・」と言い身動き
一つしなかったとか。

ブラックライトで演じるパネルシアターは、単純な絵ですが、
彼女の独特の歌声と、家族の辛い思いを肌身で知っていた
情感あふれる歌によって、涙が浮かびます。

歌詞とメロディはここをクリック

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パネルシアター(終わり) への4件のフィードバック

  1. かん のコメント:

    すてき
    素敵なブログに出会いました。
    ひばりさんのお話も心にしみます。
    私は戦後の生まれですが、母から戦争の話は
    沢山聞かされました。
    戦後60年もたって同じような間違いが
    ないことを祈ります。

  2. 和尚 のコメント:

    かんさま
    美空ひばりさんに誰が反戦の歌を歌わせたのかは
    わかりませんが、かなり特異な歌です。
    独特の個性で歌うので、心にしみます。

  3. 蘭子 のコメント:

    知らなかった曲ですが
    友人が被爆したピアノで、
    コンサートを計画しています。
    ひばりさんのこの曲を推薦してみようかな。

  4. 和尚 のコメント:

    蘭子さま
    とても心の琴線に響く歌です。被爆という
    ご経験も感じるところがあると思いますが・・・。
    今年、原爆ドームを初めて見ました。
    本当に涙が出ます

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