準備で大忙し



あしたは「施餓鬼」という行事です。
読んで字のごとく「ガキに施しをする」法要です。
餓鬼とは、心があさましく見るからにゾッとする
恐ろしい形相をしています。

お寺では、大勢のお檀家さんが来られるので早朝から
準備も大変で、お弁当も用意します。

法要が始まるまで、和尚の法話や桜小路富士丸さんの
「似顔絵パフォーマンス」があります。

もともとお寺は、演芸を楽しむ場所でもあったので、
大いに笑って頂くのも健康に良いこと・・・。
そんなわけで、暑そうなので、うちわを作りました。

「せがき」が日本に伝えられたのは弘法大師が中国から
不空が翻訳した『施諸餓鬼飲食儀軌』などの関連経軌を
請来したのが始まりです。

誰からも供養もされずにいる餓鬼たちに、たくさんの
供物飲食と、大勢の僧侶が唱える真言念誦の加持力と、
お檀家さんが唱えるお経の力によって、餓鬼が救われる
のです。

餓鬼に施したことによって、我々に「功徳」が頂けます。
しかし、その「功徳」を自分で受けずに、向こうにおられる
それぞれのご先祖様に廻らし、冥福を祈るのです。
つまり「廻向」するわけです。

「施餓鬼」では、目に見えに餓鬼もさることながら、
自分自身の心底にひそむ「餓鬼性」を振り返ることも
大切なことなのかもしれません。

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準備で大忙し への3件のフィードバック

  1. 法要 のコメント:

    法要

    法要について書きます。

  2. 寅さん のコメント:

    昨日はお疲れ様でした
    準備も朝早くから大変だったのではとお察知します。
    お赤飯と煮物のお弁当は今年も美味しく頂きました。
    今年の芸人さんの歌って踊る似顔絵は大変楽しめました。
    以前は紙切りや声帯模写等ありましたが紙切り以上に
    良かったと思います。
    もっともご当人は初めてのお寺出演だとかで
    最初はちいーっとやり難そうでしたがだんだんなれて
    いつものペースに持って行ったのは流石でした。

  3. 和尚 のコメント:

    寅さま
    芸人さんの選択はむずかしくて、ああいう場所
    ですから、品よく演じてもらわなければいけないし、
    「笑わしていくら」の世界ですから、自分の我欲が
    でてしまうと、演芸場と同じになってしまう・・・。

    衣装も通常の洋服にしてもらうと派手なので
    普段着でも良いかなと思うのですが、お坊さんが
    衣をつけていないのと同じ感覚みたいです。

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