韓国の花まつりを訪ねて(その3)


韓国は、内外における戦争の歴史でもありました。
三国時代といわれる新羅、百済、高句麗との内戦、
新羅の統一時代、高麗時代、日本統治地時代、
そして現在の北朝鮮との分断国家・・・。

日本に初めて仏教が伝来したのは、三国時代といわれる
百済時代に、王様が仏像と経巻を日本の朝廷に献上した
のが、日本仏教の始まりと言われています。

いまから1500年ほど前のことです。

新羅統一時代の頃には、仏教は国教とされ政治と文化に
大きな影響を及ぼしながら発展しました。
当時活躍した高僧たちは、仏の教えをもって内外の戦争で
悩み葛藤していた民衆の心を癒すと共に、各地の山に寺院を
建立して、仏の教えを広く伝播したのです。
ですから、現在、韓国の国宝といわれる60%が仏教系の
ものだとか・・・。

ところが、朝鮮王朝時代には、国王が儒教を国教とし国の
統治理念としたために、政治的な抑圧政策によって僧侶は、
山中に追い遣られ孤立化し、過酷な弾圧を被ったようです。

しかし、山の寺で修行共同体を成して仏教の伝統を継承し、
韓国独立宣言後は、多くの僧侶が集まって曹渓宗として結集し、その本山が曹渓寺という韓国仏教を代表するお寺です。

大雄殿という本堂の外壁は、お釈迦様の一生や花鳥風月が
綺麗に刻まれています。(国宝かな?)

3体の釈迦牟尼仏をお祀りしていますが、その大きさは
全国一で、世界遺産である景福宮の勤政殿よりも大きい
とか・・・。

この横には、信徒教育や文化講演などを行うための極楽殿という建物や、前日のご紹介した「佛教中央博物館」や人生相談が
できる空間、テンプルステイもできます。

ここでは、当日のパレード使う蓮の提灯を一生懸命
作成中です。


どれも仏教の伝承を積極的に展開するために建てられた
もので、今回の「燃燈祭」の花形であるパレードの企画も
こちらで行われています。

(続く)

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