お台場に建てられた移動美術館「ノマディック美術館」。
背後にはパレットタウンの大観覧車や高層ビルが建ち並ぶ。
この美術館は「グレゴリー・コルベールashes and snow展」
だけを開催するためだけに建てられた仮設の美術館だ。
ニューヨーク、サンタモニカに続いて東京と世界中を転々と
するらしい。152個の貨物コンテナと「紙」で作られた
10メートルくらありそうな、大きな柱で建物が構成されて
いて、それを見るだけでも驚きだ。
紙管には、樹脂のような塗料を塗っているためか、プラスチックの
ように堅い。そんな感心をしながら中に入ると、 セピア色の大きな
写真作品が、天上から吊り下げられていて宙に浮かんでいる感じ。
人間と動物が共生している世界が表現されていて、「これて合成?
それともフォトショップ?」と勘違いしてしまうほど幻想的な
構図ばかりである(デジタル的な処理はしていないらしい)
お台場とか東京ミッドタウンとかいう、ガチャガチャとした
超人工的な空間とはちがって、人間と動物の境もなく、言葉や
人種の違いもなく、眠っているのか起きているのかも分からず、
超自然な生命の、ゆったりとした時間が流れていく。
夏がくる前には、蜃気楼のように跡形もなくなくなって
しまうこの美術館。企画者の意図が何だかわかるような気が
する・・・。
セピア色の写真
まるでそれは「曼荼羅」のよう・・
お釈迦様が涅槃に至った日全ての世界の全ての者達や鳥獣草木の類さえも悲しみにくれた。
グレゴリーコルベールさんの作りたかったものはそんな宇宙だったかもしれませんね。
土の上に砂で描かれた曼荼羅はいつか消えていくように彼の作る宇宙もまた消えていつの日にか何処かにまたあらわれるんでしょう。
諸行は無常なり。
作家と作品リスト
作家と作品リスト(ABC順) 絵 画 堂本尚郎: Solution de Con
あらすじ
本編は中篇単行本一冊(280頁)程度です。連日、5~7頁の連載書き込み形式とな
ゆがさま
そう・・まさしくそんな感じでした。
作品、映像、美術、建築・・・
それぞれが個性を発揮しながら一体となっていく。
しかも、それらは進化してやまない。
時のゆくえ
「激動の中国」「怒涛の日本」・・
進化してやまないけれど大切な何かもそれを感じ取るサインも人々は失くしていっている。
この場所が思い出にすぎないように、しかしいつまでもつきまとう夢は「不可得」。
全ての答えも自分を変える事も見出せないまま、それでも「愛」が生命をつなぐ。明日がやってくる。
濁った激流に映る月も光も見えないが
野の草も露無き葉には月は宿らじ
ゆがさま
「仏法はるかにあらず、心中にしてすなわち近し」
とは、弘法大師さまのお言葉。
好きも嫌いも、喜びも苦しみも、迷いも悟りも
すべて自分の心が決める・・・。