「朝顔や つるべ取られて もらひ水」とは
加賀の千代女さんの有名な俳句です。
この俳句の意味は、朝起きて水を汲もうと
すると朝顔のツルが井戸の「つるべ」に巻き
ついているので、ツルを切ってしまうのも
可哀想なので、近所に水をもらいにいった。
という、夏の情緒と慈しみの心が表現され
ているというのが一般的な解釈です。
でも、考えてみれば一晩で、井戸のそばに咲
いている朝顔のツルが、「つるべ」までのびて
くることは無いと思います。
のびてくるまで、日常の生活水はどうしていた
のかしら・・・?
「朝顔や」は本来「朝顔に」だったらしく、朝顔で
言葉は切れていて「つるべ」には、つながっていかない
とか・・・。
そこで本当の意味は、朝方に水を汲もうとすると
朝顔が井戸の脇で咲いている。
いざ水を汲もうとすると、どこかの馬鹿者が、
「つるべ」を取っていってしまったので、仕方なく
近所に水をもいにいった・・・。
と、いうことを先輩のお坊さんから教わった。
いつも真意の分からない話を、自信を持って話す
ので、「本当かな」といつも思ってしまう。
真意の程は千代女しか分からないが、参道を
チョウチョにとられてしまった和尚は、
邪魔をしないよう遠回りをして歩いて行きました。