考えて見れば不思議なことだ。
なぜなら「音」というのは
見るものではなく「聞く」ものだからだ。本当であれば
「聞音さま」であろう。
お医者が音を聴く道具として聴診器がある。
昔は、この聴診器が大活躍したのだろうが今では
昔ほどは役に立っていないように思う。
なぜなら、今は超音波による画像を見ることによって
その内部を詳細に判断できることが可能になったからだ。
音によって物の形や動きや流れを観察する、すなわち
「音を観る」ことが日常の外来診療で行われているのだ。
観音さまは、そんな「音を観る」能力があるために
瞬時にいつどこにいても、私たちに救いの手を
差し伸べてくれるありがたい仏さまなのだ。
だから「観音さま」と呼ばれ多くの信仰を
集めたのだ。