バカの壁


小泉首相も面白かった本としてあげた養老孟司著の『バカの壁』が300万部も売れているという。
でもこの本は、決して簡単な本ではない。養老さんは、専門である解剖学や脳の仕組みに立脚しながら、
現代社会の問題点を提言してきた人で、一つの思想書なのかもしれない。だから、読めば読むほど難しい。

今日はこの養老さんの講演会があったので行ってきた。やっぱり難しいと思う。
もちろんユーモアを入れながら、優しくお話されるのだが、氏の膨大な知識と経験に裏付けされた
バックボーンが理解できないと簡単にはわかる話ではないと思う。

『バカの壁』に続く 『死の壁』の中に、「人間の致死率は100%」とあり、人間の死が大前提のなかで
話が進むが、確かに今はそうだが、これから医学や科学が進歩していくと何十年後かには、
「人間は死ななくなる」薬や治療ができる時代がくるかもしれない。「それはあり得ない」というかもしれないが、
人類の進歩は、その「ありえない」ことを実現してきたのだ。

だから、私たちが信じられることは、「いま、私が、あなたが生きている」ということなのだと思う。

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