「水玉模様」というと、定番の柄で知らない方はいないでしょう。
でも、その水玉柄が「草間彌生」という日本人のアーティストの
作品であるということを初めて知りました。
アート系の方であれば、ご存じの方も多いでしょうが和尚は、
知りませんでした。
彼女は自伝の中で・・・。
私がアメリカに渡ったのは1957年の11月18日のことだった。
私たちの世代は戦争の影響で、学校で英語を教えてくれな
かったけれど、外国へ行く不安なんか全然なかった。
とにかく、古いしがらみから逃れたくて、日本を出たくて
出たくて仕方なかったのだから・・・。
と書いています。
いまでこそ通用する言葉だけれど、数十年前に「古いしがらみ」とか
いって、日本人女性が、一人で渡米するなんてことは、普通では
なかったことでしょう。
毀れた窓のアトリエで孤独と飢えと寒さと闘いながら作品を作り
心の中にある「恐怖心」を乗り越えるために生みだされた模様だと
言います。
今では「かわいらしさ」の代名詞のような模様だけれど、
その可愛い水玉模様は、地球や太陽、月やシャボン玉の
マルとかの形式や意味づけはどうでもいいとか・・・。。
その水玉模様によって自己を消滅し、宇宙の自然にかえる
という大きな世界観らしいです。
弘法大師と同じような、先の見える方のような気がしました。
「草間彌生展」
Kusama’s Body Festival in 60’s
2011年8月6日(土)-11月27日(日)
ワタリウム美術館