お大師様と共に歩む「豊島八十八ケ所巡礼」が、できあがり
ました。
都内には落ち着いた「豊島八十八箇所」の札所があります。
しかし、残念なことに現代にあった案内書がないことが、
とても気になっていました。
後世に伝えていくためにも、その整理をすることが「いま」を
生きる人の役目であるとも感じていました。
しかしながら雑務おわれ、時間ばかりがたってしまい、なかなか
思うように進みません。
そんな時、たまたまブログにコメントを頂き、近く寺へお参りを
するという書き込みがありました。
特に日時をお約束していたわけではありませんし、私も毎日寺に
いるわけではありません。
しかし何となく気になっていたある日、お客様を玄関までお見送り
したときに、お参りの方に気がつきお声をかけ、お茶を差し上げた
ことがきっかけで、Iさんと出会い、この本をだすことになったのです。
ブログがなければ、コメントがなければ、お客様をお見送りして
いなかったら、声をかけてなければ・・・本書を刊行することも
なかったでしょう。
「ご縁」とは、本当に不思議なものだと思います。
ひょっとしたら、お大師さまのお導きかもしれません。
何人かのお坊さんは、このようなガイドブックを出すと人が
多くなるのでイヤだという方がいます。
確かに何人もの役僧さんがいるお寺ばかりではありませんから、
大変なのもわかります。
でも、お寺に足を運んでくれるだけでも、とてもありがたいこと
だと和尚は思っています。
そして混迷する現代社会の中で、しっかりとした信仰を持っている
人の「強さ」を改めて感じています。