祈りの心を版画に



日本を代表する版画家として知られる木田安彦さん。
最近は版画以外にも、さまざまな表現手段に挑戦しています。

今回は、西国三十三観音霊場の札所の情景を描いた木版画のほか、
日本各地の名刹のガラス絵を展示しています。

版画の展示では、完成した作品をただ並べるのではなく、下絵から
版木、そして刷り上った版画と、作品が作られていく過程も見る
ことができます。

和尚の本山である西国霊場の8番札所となっている総本山長谷寺を
描いた作品は、満開の桜の花にお山が包まれている風景を、墨と桜色の
ダブルトーンで表現したものです。

鮮やかな桜の花の色が、墨で表現された木々や長谷寺の建物に映えて、
とても美しく仕上がっています。

そして、いろいろな作品に登場する、観音さまに祈りを捧げる人々の
表情も特徴的です。

観音さまの大きな慈悲を受けて、みんな優しそうな笑みを浮かべています。

細い線をあえて太い彫刻刀で彫り上げて、繊細さを表現する木田さん
独特の手法で、描写されているものすべてに、祈りの心が吹き込まれて
いるようです。

30点ほどが展示されているガラス絵は、ガラスの透明感や輝きを
生かして、伸びやかな色使いで仏さまの表情やお寺の情景を生き生きと
描いています。

木田さんは目を悪くされていて、木版画の制作はこの西国霊場シリーズが
最後になるそうです。ぜひ足を運んでみてくださいね。

木田安彦の世界」展は、パナソニック電工汐留ミュージアムで
3月22日まで開かれています。
http://panasonic-denko.co.jp/corp/museum/exhibition/10/100116/index.html

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