いつもステキなご縁を頂戴している方とご一緒に
山口伊太郎さんの作品展レセプションに行ってきました。
15歳の時から西陣の織物に携わった山口伊太郎さんは、
70歳の時に「源氏物語錦織絵巻」の制作を始めました。
絵画による表現を「織物」へ、絵の具を「染め糸」に、
何本の糸を重ね合わせて、着物を着させ、絵画よりも
繊細に立体的に雅の世界を作り上げてきた方です。
考えられるあらゆることを、すべてを尽くした、この絵巻は
凄く凄く感動します。
織物であるにも関わらず、極めて薄く、裏面にも余計な糸が
でておらず、極めて細かい描写もされ、同じ黒色でも数種類の
髪の色を等を表現している繊細さ・・・。
お坊さんの衣も、実際の僧侶の衣のヒダや形を何回も
研究されて、同じ黒色でも何重にも糸を重ねているので
紗がかかったみたいに透けて見えるのです。
いや~~驚きました。
亡くなる105歳までの余生の仕事ではなく、喜びや悲しみ
その人の人生のすべての魂が込められた天から授かった
「命がけ」の仕事であったと思います。
だからこそ素人の和尚が見ても感動が伝わってきます。
何かを失いかけている平成の世において、その「何か」が
伝わってくる世界でした。
6月28日まで一般公開されているので、是非とも
お運びください。
大倉集古館 http://www.itaro-genji.com/
フランスでも
ギメで見たことがあります。私も感動でした。誇れる日本の文化ですね!でも外国の方には、実演しないとピ~ンとこないかもしれませんね。
サチさま
そうなんですよ・・・。
どうしてこうなっているのか?どうやれば
こうできるのか・・・。それがわかると
もっとこの作品の価値がわかるかもしれません。