トラウマ



ネットも便利だけど、本屋さんも必要だ。
なんといっても手にとって選べる楽しさがある。
6ヶ月ぶりの本屋さんだから、なおさら新鮮だ。

買い求めた中の1冊、『われらが古本大学』(なにわ塾叢書27)
という本・・・。

明治40年に露店の古本屋を初めて80年、「高く買い、
安く売る」をポリシーとし、本の在庫量、人柄、
すべてにおいて大阪一と言われた「天牛書店」の店主である
天牛新一郎翁の逸話である。

文学や芸術を志す、すべての若者の「大学」であった天牛書店は、
青年の格好のたまり場として愛されていた。

しかし学生が万引きをしていても見て見ぬふりをしていたとか・・・。

「昔の将校マント。あれ、いくらでもいけます(笑)」
そういって万引き容認派?

「つかまえないわけですな。私とこは母親にそういわれてますよって」
「本は1冊や2冊とられたって、店がつぶれるわけやない。
けど、万引つかまえられて、一生が狂ってしまうことがある」

実は和尚は、小学校6年生の時にお菓子を万引きしたことがある。
その時にお店の人に見つかり、別室で延々と説教された。
「何故したのか?おまえが悪い!学校や両親、警察に言う・・・」
さまざまなやり取りを今でも克明に覚えている。

万引きよりも「大人は怖い」その時に感じたこと・・・。

「つかまえないわけですな」なんて、軽く言っているけれど
きっと「天牛書店」には「天牛新一郎翁の目」には、万引き
できなくなってしまう何か阿吽の雰囲気があったのかな・・・?

タイムカプセルがあれば、行ってみたい本屋さんだ。

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トラウマ への1件のコメント

  1. 彼と食べたいお菓子たち

    彼と食べたいお菓子

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