最近・・・成年後見制度を利用している方が
多いように思います。
成年後見制度とは、親の認知症などによって
判断能力が衰えているために、財産管理などを
行うことが困難なので、親族などから申し立てを
受けて、家庭裁判所が後見人を選任します。
後見人は、この財産を管理する権限を持ち執行
することができる制度です。
認知症の高齢者は、170万人と推計され、
親の所有する財産が、悪徳商法の被害に遭わない
ようにするためにも重要な制度かもしれません。
この制度が、お寺とどういう関係があるかというと、
葬儀や法事のお布施、墓地などお寺に支払った費用が、
この後見人の管理にゆだねられるからです。
しかし後見人は、親族でも可能ですが、弁護士や司法書士、
自治体や最近ではNPOなどの第3者の方である場合も
多く、この方々が中心になって先祖の法事などをする
ことは、まずありません。
家族や継承者が、法事などをするわけですが、その
お布施を財産管理しているお財布から出そうとすると
後見人に渡す領収書が欲しいということになります。
和尚の寺では、後見人が特定できる裁判所からのコピーが
あれば、その方のお名前で受納證を出すことはできます。
また、葬儀のお布施は、相続税の債務が控除されているので
こちらも受納證をお出ししています。
でも、気持ちで行う先祖の供養が、こんなふうになってしまう
ことには、何だか紛然たるものがあります。。。