江戸時代にタイムスリップ



浄瑠璃の一つである新内(しんない)を見てきました。
新内は江戸庶民の語り物として大人気を集めていた
大衆芸能です。

駆け落ち、心中など男女の恋に関係する人情話しが特徴で
切々たる哀調の歌と、三味線も泣くように弾き語ります。

隅田川を船で渡りながら、路を歩きながら、お座敷に呼ばれて
遊女の哀れを、一場の夢を歌で語ります。

せっない中にも華やかさもあり、江戸時代の売れっ子
シンガーだったのでしょう。

今回その新内流しを演じてくれたのは、人間国宝の新内仲三郎
さんです。60歳前後だと思いますが、さすがに新内の第一人者と
あって、これが無類の美声。よくそんな音がでると感激

特に「鼻へ抜ける」ような声は、美音という以上の美しさ・・・。

そんな芸風をマネて、江戸庶民たちが話しをするときに
「声を鼻へ抜いた」というのも、わかるような気がします。

高い上調子の三味線を務めたのは、長男の剛士さん。
子どもが親の職業を継がない時代ですが、あえて古典といわれる
道を選び、あたりまえのように「新内の芸」を、ささえている
ことも感激でした

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