有名なことわざの中には「鶴は千年 亀は万年」があり
どちらも長寿の証として、おめでたく縁起が良いもの
の例えとして使われています。
ことわざは「生きる」とは言われていないのに、何故か
万年も生きることになってしまいました。
カメば噛むほど長生きで万年?
ツル~ツと食べてしまえば短命なのかしら?
仏教儀式の中に放生会(ほうじょうえ)と呼ばれる行事が
あります。不殺生の教えから捕らえられた生類を山野や
池に放ち「生かして」あげる儀式です。
そんな池を放生池といわれ、そこにはカメが多いのも、
放生池の特徴になっています。
『放し亀 蚤も序に とばす也』と、小林一茶も
句をよんでおり、放生会には多くの参拝客が集まって
隅田川に架かる永代橋が倒壊してしまった記録もあるくらいで
庶民の盛大なお祭りだったようです。
そんな時に、参拝者に放生する生き物を売る商売も盛んに
行われ、「放し鰻」「放し鳥」「放し亀」などが、池や橋のたもとで
売られていたようです。何だか本末転倒のような気がしますが・・・。