東洋のピカソといわれた熊谷守一画伯が残した
無心の書「ほとけさま」。
この書を所蔵しているのは、旧白州邸「武相荘」。
日本の戦後を吉田茂首相とともに、ささえた秀逸な
行政官であり、斬新な評論で著名な白州次郎・正子
夫妻のかっての住処として多くの骨董品が残されて
います。
「おのずから頭が下がる無心な字で、仏さまとは、
こういうお姿をしていると・・・」正子夫人が絶賛
する作品だ。
「私は一生のあいだ、ひとつの石ころを見ているだけで
飽きることが無い」「絵なんて、描く前の白いままの
カンヴァスが一番きれいだ」「へたも絵のうち」
「来客が増えると困る」という理由で文化勲章を辞退
するなど、超俗の画家とは違うところにファンも多い。
画伯などと呼ぶと怒られるかもしれない。熊谷絵描きさんの
美術館は、和尚の寺の近くにあるということで、お檀家さん
から、この書の復刻版をご奉納頂いた。
無・無・む・・?
このお軸をぱっと見た瞬間は「どこの子が?」と思った。・・けど墨の色の微妙な濃淡や文字の流れはやはり「匠」の技だ。しかもじっとみているとかわいいお地蔵さんか、すらりとした観音様に見えてくるのも不思議。
しかしこの書画はやはり書いた人の書いた時のその心が一番尊いのだろう・・と思った。
「ほとけさま」をつうじてだけ、今は故人と出会えるのだろう。
奥様が、来客が多くなるといやなのはそのふたりの時間を邪魔されたくないのかもしれない。
薄墨のはかなさが余計にしずけさとさみしさをあらわしているようで、胸がつまされる気がした・・・
なるほど
私の子供もこんな字を書きます
字が上手いとか下手とかの一線を越えて
素直な清らかな心で書くと、何か目に見えぬ
世界観が広がってきますね
ゆがさま
無・無・む・・無我?
さちさま
子どもの作品て大人にはマネできない。
知識とか常識が邪魔しているのかも
しれませんね
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