東京は、お盆です



この時期、「お中元」が花ざかりです。
正月15日を上元、10月15日を下元とし、
その間の中元は、7月15日のことで祖先の
みたまを供養する日でした。

そんなわけでお中元の贈り物は、本来は祖先の
みたまに対するお供え物で、そうめん・うどん・
白米・菓子・果物が多く、それらの供物を
いただきながら祖先の霊を供養し、私たちの
無事を喜んだといいます。

折しも都会ではお盆の日。ご先祖が我が家を
訪問されます。
そのためにキュウリやナスで、馬や牛の形を作った
ハイヤーを用意。
速くきて欲しいために馬、ゆっくり惜しむように
お帰りいただくために牛・・・。

マコモを敷いてお座布団のかわり。
ほおずきは灯明に似ているので電気の代わりで
明るくし、盆ダンスで余興を見せて、たくさんの
ご馳走と家族の成長を報告します。

帰りには、たくさんのお土産と牛のハイヤーに
ソーメンの荷造りのヒモをたらしたり・・・。

家族で浴衣を着て、小さな子どもがおじいさんの
先祖を背負って、「おじいちゃん重いな~」と、
お迎えする光景に一同大笑い・・・。

それぞれの地域の風習、家族の想い、日本人の
気遣い。「目に見えぬものを、慈しむ日本人の
心は美しい」と感じる、あなたの心・・・。
いや、そんなこと「バカらしい」と一括する、
あなたの心・・・。

日本の夏、特有の季節感や情緒は、本当に少なく
なってしまいました。お盆という風習もだんだんと
すたれ、その意味も忘れられていくかもしれません。

でも和尚は、当家のお盆の支度も終わり、
明日は迎え火を焚いて明るくして、道中気を
つけてと、お迎えしたいと思っています。

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