日本アカデミー賞が発表されましたね。
ちなみに本家アメリカのアカデミー賞から、
正式に「アカデミー」の名前を暖簾分けされて
いるのは、イギリスと日本の映画賞だけなんだ
そうです。
日本アカデミー賞も今年で39回。その数だけ
大賞受賞作品もあるわけですが、歴代受賞作
リストを眺めていたら面白いことに気がつきました。
2009年、第32回アカデミー賞で大賞を受賞
したのは「おくりびと」。
ご遺体を棺に納める仕事・納棺夫を主人公に
したストーリーで、原作もベストセラーになりましたね。
そして1985年、第8回の大賞を受賞しているのが、
伊丹十三監督の「お葬式」。
肉親の死からお葬式を終えるまでの3日間を
描いた作品で、伊丹監督の出世作としても有名です。
というわけで、約40年の歴史のなかで、葬儀に
まつわる作品が2回も大賞を受賞しているんです。
けっこうな高確率だと思いませんか?いかがでしょう?
大賞以外もみてみると、1990年には「社葬」という
作品が優秀賞を受賞しています。
こちらは社長急死後の社葬の場を舞台に、大企業
での派閥争いの顛末をドラマにしたもの。
戦争もの、恋愛もの、さまざまなテーマがあるなかで、
葬儀を扱った映画が大健闘していることは、お葬式が
それだけ人間にとって大切な儀式、儀礼の中で、
人生の縮図であることを表しているのかもしれませんね。