仏さまの教えを視覚化した曼荼羅・・・。心理学においても注目されて
いる図柄で、近年はアートとしても世界的に人気が出ています。
日本の曼荼羅は、描かれているものが一般的ですが、
チベットには砂で描く「砂曼荼羅」が宗教儀礼として発達しています。
チベット僧たちは、腰を深く折り曲げ、一心不乱に手に持った砂を
落とし、少しずつ絵柄を描いていきます。
その姿は、まさに修行と呼ぶにふさわしい光景です。
極彩色の砂曼荼羅は、仏さまが住む宇宙を表し、繊細な美しさは、
ひと目見るだけで悪行を清め、世界の浄化を促します。
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そんな美しい砂曼荼羅も完成すれば、声明を唱えられた後に
壊されてしまいます。
そこにまた、諸行無常の教えが込められ、その一瞬の美しさに
人々は魅せられるようです。