戦没者供養(終わり)



帰国して、チューク島のヤシの木と貝殻でできたお土産を
もって、今回の供養を依頼されたおばあちゃんのところへ
ご報告に行きました。

101歳の女性ローズ・カルバートが、悲劇の航海の模様を、
その口から語り始めたタイタニックの映画のように、90歳の
おばあちゃんが、子供、孫、ひ孫、玄孫に囲まれ家族の前で静に
話し始めました。

ご主人と出会った時のこと・・・
戦争のこと・・・
別れのこと・・・
何回も自殺をしようと思ったこと・・・
何のために生きてきたかということ・・・
孫が生まれたこと・・・
ひ孫に囲まれたこと・・・
玄孫の顔まで見ることができた幸せのこと・・・

家族みんなが、おばあちゃんのヒストリーを聞きました。

真剣な顔で聞く者、涙する者、尊敬のまなざしで見つめる者・・・。

最後には、全員が温かい微笑みを浮かべていました。

これで、やっとおばあちゃんの戦後が終わったのかもしれませんね。

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