弘法水



全国に弘法大師にまつわる水の伝説は1500以上
あるといわれています。

典型的な弘法大師「水」伝説は、「喉が乾いた弘法大師に
渇水した土地にもかかわらず、快く水をくれたので、
その御礼に杖で地面を突いて水を出した」というものです。

なかには、その反対で水を惜しんで嘘をついて大師を追い
返すと井戸が白濁したり,涸れてしまったものもあります。

あるいは、塩の入手に困っている所では「塩水井戸」を
湧かし、目の不自由な老婆には「眼病に効く水」を湧出
させたといいます。

その真意はともかく、弘法大師が土木や建築、医学などの
幅広い知識を持ち合わせ、全国を歩いて人々を救っていた
ことには間違いありません。

弘法水、弘法清水、弘法の井戸、大師の水などと呼ばれて
いますが、独鈷の湯という温泉もあります。

807年に、弘法大師が修善寺を訪れたとき、桂川で
病みつかれた父の体を洗う少年を見つけました。

その孝心に心を打たれ大師は、「川の水では冷たかろう」と、
手にした独鈷杵という杖で川中の岩を打ち、温泉霊泉を
湧出させたといいます。

そして、弘法大師が父子に温泉治療を教えたところ、
不思議なことに父の十数年来の病は、たちまちに直ったと
伝えられました。

これが修善寺温泉発祥のいわれで、伊豆最古のものと
いわれています。今年は、この故事から数えてちょうど
1200年の記念すべき節目にあたります。

独鈷の湯は、川の中央にあり大雨のときなど川の流れが
阻害され、氾濫を引き起こす原因となりかねないとして、
現在よりも下流の河川敷に移動させるという静岡県の
計画に反対する住民もいるとか。

浴場としての法律的な位置付けが無いため入浴は禁止
されていますが明け方などは観光客がこっそりと入浴
しています。

でも、すごく熱い温泉ですから気をつけてくださいね。

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弘法水 への2件のフィードバック

  1. t4dorufin のコメント:

    お大師様
    はじめて投稿します。
    先日、善通寺へ行ってきました。お大師様の声を聞いて着ました。心にしみわたりました。四国は初めてでしたが、パワーの強さを感じました。いつかは、お遍路の旅に出たいと思いました。また、お邪魔します。

  2. 和尚 のコメント:

    t4dorufinさま
    四国は、弘法大師と深いご縁のある場所です。
    歩いて遍路した時には、いろいろなご縁も
    頂きました。ぜひお参りをくださいね。
    ブログにもお邪魔します。

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