朝の本堂は冷えます。
もちろん真っ暗なので、灯りを1本ずつ灯して
いくと、お経本が読めるような、かなりの明るさ
になります。
「含香」という口の中に含むお香やローソクの
揺れ、お香の臭い、鐘の音、五感を通して
仏を念ずる心へ意識を集中させていきます。
その作法は、洒水(しゃすい)という儀式から
はじまります。
軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)という仏さまの
真言を唱えながら、そばにある器の中にある「水」を
加持します。
軍荼利明王は、梵名をグンダリーといって、グンダとは
水瓶を言い、リーは止めるという意味があります。
生命が存在するには水が必要であり、いろいろな外的から
止めて守ることも生きていく上では大切です。
器に入った「水」を、清浄に加持し、その水を道場に
散じて外的から守る作法なのです。
散杖(さんじょう)と呼ばれる棒を器の中に入れて
「ラン」「ラン」~とかき混ぜます。
それは「水の中に火炎を起して水中の不浄を焼いてしまう」
ような感じで念じます。
そして今度は反対回りに「バン」「バン」~と唱えながら、
かき混ぜます。今度は「器の底から清い流水が湧き出ている」
ような感じで念じます。
ちょうど水が沸騰し下から清水の泡がフツフツと出てくる
ような感じです。
和尚が、まだ若いときに関西におられる高僧のそんな作法を
見ていたら、本当に器からフツフツと泡が出ておわれました。
朝早くて寝ぼけていたのか、かき混ぜたから泡が出たのか?
当時は気にも止めないことでしたが、今になると「仏の三昧」に
入っていたお姿かと思い、大変貴重な経験でありました。
おー!
なんて幻想的な雰囲気なんでしょう~…。
毎朝のお勤めは大変かと思いますが、
お風邪を引かぬよう、お体に気をつけてくださいね。
ちさとさま
今冬に入って、すでに風邪を引いてしまいました。
喉と鼻。。。体は元気なのですが、頭が自分の
ものでないようなボーとした感覚。
お経て、人間のいろいろなところで共鳴して
いるので、唱えても自分の声じゃないみたい。
困りました。