仏教とサルの話


平成28年は申年ですね。
サルといえば日吉の神様のお使い。

京都の比叡山にある日吉大社では、昔から境内で
おサルさんが飼われていますし、東京赤坂の日枝神社には、
狛犬ならぬ狛猿の像があるくらい、神さまとおサルさんは
ご縁の深い関係に・・・。

では、仏教とサルのつながりはというと、西遊記に出てくる
孫悟空が有名ですよね。
孫悟空は、もともとインドのヒンドゥー教の猿の神様
ハヌマーンがモデルと言われています。

もうひとつ『日本霊異記』という仏教説話集にサルが
登場するものがあります。それはこんなお話。

奈良時代のこと。とある僧侶が寺のお堂で修行して
いると、目の前に小さな白いサルが現れ、「私のために
お経を読んでください」と頼んできました。

僧侶が「お前は誰か?」と尋ねると、サルが答えます。

「私はこの近くの神社の神です。前世はインドの大王
だったのだが、仏教の妨げになるようなことをしたので
サルの身に生まれ変わってしまった。この体を逃れたい
ので、どうかお経を読んで私を供養してください」

僧侶が半信半疑でいると、寺の建物が倒れたりと
異変が起こったため、僧侶はサルの話を信じて
お経をよみ、願いを叶えてあげました。

なんだか不思議な話ですね…。

神様が仏様の力に頼ってお願いをしてくるというのは、
仏教が隆興してきたこの時代にぽつぽつと登場してきた
ストーリーです。

説話の最後も「仏教を妨げるとサルに生まれ変わるぞ」と
いった教訓で締めくくられていて、サルは少々かわいそうな
役回りです。

ともあれ、真っ直ぐ伸びる「申」は、厄が「さる」で縁起がいい
とも言います。

今年一年みなさまが無病息災で過ごせますように、
お祈りいたします。           合掌

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