海外へ行った僧侶たち


教誨師というのをご存知でしょうか?
刑務所などで服役している受刑者や収容者の徳性の育成や
心のケアをする人々のことで、仏教をはじめ、キリスト教、
神道など多くの宗教者が教誨師をしています。

よくドラマで死刑囚などと話す宗教者が登場しますが、
その人たちが教誨師です。

今年も終戦記念日が近づいてまいりましたが、終戦後に多くの
僧侶が教誨師として海外へ行ったことはあまり知られていません。

戦後、日本や東南アジアでは、戦勝した連合国によって
極東国際軍事裁判が行われました。

そこで、「戦犯」とされた人々は現地の収容所に収監される
ことになります。

処刑された人は千人以上おり、そのほかの人も長い間、
収容所での獄中生活を余儀なくされました。

そんな人々の心のケアのために、日本から海外の収容所に
多くの僧侶が赴任しました。

平成21年にドラマ化された『戦場のメロディ 108人の
日本軍兵士の命を救った奇跡の歌~』は、フィリピンの
モンテンルパにあるニュー・ビリビット刑務所を舞台に
した実話ですが、ここには小日向文世さんが演じる真言宗の
僧侶が教誨師として登場します。

この教誨師は、BC級戦犯とされた14 名の処刑にも立会いました。

日本は、その後に主権を回復しますが、海外の戦犯収容所には
まだ多くの日本人が残されていました。

モンテンルパでも例外ではありませんでした。

そこでこの教誨師は、戦犯たちとこの歌を作成しました。

作られた『あゝモンテンルパの夜は更けて』は、歌手の
渡辺はま子によって歌われ、20
万枚の大ヒットなり、
この教誨師は、フィリピン大統領と面会する機会を得て、
釈放が決定されたとか。

処刑された14 名と獄中で亡くなった3 名の遺骨とともに
108
名の元日本兵は、こうして終戦後8 年が経過して、
やっと帰国しました。

モンテンルパのエピソードについては書籍も何冊か
出ていますので、興味がある方は読んでみてください。

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