真言宗豊山派 金剛院

  • 宗旨

    本堂金剛院の宗旨は、真言宗豊山派(ぶざんは)です。
    総本山は奈良県桜井市の長谷寺(はせでら)で、大本山は東京都音羽(おとわ)の護国寺(ごこくじ)です。

  • 金剛院のご本尊

    真言宗のご本尊さまは、大日如来(だいにちにょらい)です。
    そして金剛院のご本尊さまは、この大日如来のもつ徳の一つである、はかりしれない慈悲といつの世にも救いを与えてくださる徳を、特に強調している阿弥 陀如来(あみだにょらい)(別名・無量寿如来(むりょうじゅにょらい))です。観音菩薩と勢至菩薩を配する阿弥陀三尊です。

  • 教えの伝承

    真言密教の教えは、7世紀ごろのインドに始まります。その教えが中国へ伝わり、体系化されていきました。
    延暦(えんりゃく)24年(805)今から1200年ほど前に、弘法大師(こうぼうだいし)が唐(とう)の長安(現在の西安)にわたり、恵果阿闍梨(けいかあじゃり)から真言密教の教えを授(さず)かり、日本へ伝えたそうです。
    帰国された弘法大師は、高野山を開き、京都の東寺(とうじ)を根本道場(こんぽんどうじょう)として、真言宗をひろめていきました。
    その後、興教大師(こうぎょうだいし)(中興(ちゅうこう)の祖)、専誉僧正(せんよそうじょう)(豊山派の派祖)などの僧侶(そうりょ)によって法灯(ほうとう)を現代に伝えています。

  • 真言宗の教え

    人は限りない欲望、怒り、むさぼりなどのさまざまな悪い心のはたらきが起こり、それによって迷い苦しみます。
    弘法大師は、そうした人の心を、花のつぼみにたとえられました。
    そんな未完成な私たちの心に対して、仏の心は、欠けるところのない満月であると弘法大師は言います。
    月は暗闇(くらやみ)の新月から日々満ちてゆき、満月となります。つぼみも春になるときれいな花を咲かせます。
    つまり人の心は、日々の生活の中で汚れていますが、本来は、清く正しい仏心を、誰もが持ち合わせているし、その心を開く可能性が備(そな)わっているというのです。
    弘法大師の教えは、自分自身が本来持っている「仏心」、「さとりの世界」を呼びおこすことなのです。
    そのためには自分自身の心を深くみつめ、仏のような心で、仏のように行い、仏のように語ることが大切だといいます。
    また、より多くの人と、そのような気持ちを高めあって努力していくことを、弘法大師は目指しておられるのです。
    そして、その結果において、この世に作り出される世界を密厳仏国土(みつごんぶつこくど)とおっしゃっています。