富士山でご来光



今年も富士登山のシーズンとなりましたね。
知り合いの方も登山を計画しているみたいですが、この感動は
したことがないとわからないかもしれません。

富士山の人気は全国的な(いまや世界的な)ものですが、
歴史的にみると江戸は特に富士信仰が盛んな場所でした。

富士登山のための「富士講」という講社が町ごとにつくられた
というくらいですから、お江戸八百八町の町人はみんな
富士山のトリコだったと言ってもいいのかも。

その名残が、今でも都内各地に残っている富士塚です。
有名なものでは品川神社の品川富士や小野照崎神社の下谷富士などがありますが、
大きいものから小さいものまであわせると都内だけで100を優に超える富士塚があるそうです。

重機もない時代に、それだけの数の富士塚をよく造ったものだなあと感心してしまいます。

本家富士山の山開きは7月1日ですが、それにあわせて富士塚でも7月1日に山開きをする
ところが多くあります。

7月1日だけ、あるいはその前後しか登ることのできない富士塚もずいぶんあって、毎年富士登山
ならぬ「富士塚登山」を楽しみにしている人もいるようですね。

金剛院の近くにも、「長崎の富士塚」という重要文化財に指定されている富士塚があります。
つくられたのは幕末ということなので、ざっと築150年。

時代の流れで富士講そのものは自然消滅したり、解散したりしてしまったところが多いのですが、
こうした「信仰の文化」を未来に伝え残していくのも、現代の我々のつとめではないかなと思います。

ちなみに富士山頂には八葉といわれる八つの峰があり(これを回るのが「お八巡り」。お鉢巡り
ともいいます)

それぞれに大日如来や観音さま、阿弥陀仏、お釈迦さまなど八尊の仏さまが関連づけられ
信仰されていました。

また八つの峰をあわせて「八葉蓮華」、仏さまがお座りになる蓮華の台座なのだとし、富士山
そのものに仏が宿っているとも考えられていました。

富士山は日本の山岳仏教とも深いかかわりのある聖なる山なのです。

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