御影供とは


「御影供」。。。

おかげとも?と思いましたか?

残念。「みえく」または「みえいく」と読みます。

御影供とはなにかというと、真言宗ならば弘法大師さまのご命日の
ことをいいます。

御影(みえい)というのは、神様や尊い方のお姿を描いた図像のことで、
御影に供養するから御影供。


「空海供」とでもいえばわかりやすのかもしれませんが、日本では古くから、
人の名前を直接呼ぶのは失礼なこと、なるべく名前を使わずにその人のことを
表現するのが丁寧だという文化があります。

「陛下」というのはもともと単に階段の下という意味ですが、日本ならばこれだけで
誰のことを指し示しているのか、わかりますよね。

「鎌倉殿」というのは鎌倉の建物のこと。でも源氏の武士たちにとっては、
鎌倉殿=源頼朝なのです。

現代ではちょっと悪口のような「お局さま」というのも、もとは「局」という建物に
住んでいる尊い女性のことを遠慮して呼んだもので、尊敬やおそれの意味がこめられ
た言葉でした。

いまの社会で、社長、部長、など上司を名前でなく肩書きでよぶのも同じようなことですね。

ということで、直接お大師さまの名前をいうのではなく、そのお姿を描いた絵「御影」に
対して祈りを捧げるのだという尊敬の心のこもった言い方が御影供なのです。

なのでおなじ御影供でも、天台宗ならば伝教大師(最澄)や慈覚大師(円仁)のことで
あったり、日蓮宗なら日蓮上人だったりと宗派によって意味するところはそれぞれ、
ということになります。

命日ですから御影供も毎月ありますが、そのなかでも祥月命日に当たる日を特に
「正御影供」と呼んで、毎年とりわけ厳かに儀式をおこないます。

正御影供は3月21日ですが、お寺によっては旧暦で考えて4月の21日に正御影供を
おこなうところもあります。

ところで、最初に「御影」を「おかげ」と読むことを書きましたが、じつのところ「みえい」と
「おかげ」はおなじ語源のことばなのです。

一般の人間からは隔絶した尊いもの、神聖なもの、すなわち神や仏、聖人の力や影響力のことを
「おかげ」といい、それによって日々平穏でいられることを昔の人は「おかげさま」といったのだ、
といわれています。

御影に感謝をささげることが、「おかげさま」の元祖なのかもしれません。

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